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skit:7

Posted by flour




センと魔法商店街7


◆◇◆


チョコレート屋に届いたお友達からの手紙。
おかみから受け取り、感動に跳び跳ねたあと、喜びのあまりポーチに入れて依頼に持って行った。夜、ランプの前でそわそわと封を開ける。

「…!なんと!灯台は完成したのでありますな!!」

思わず手紙を高く掲げて満面の笑み。
添えられた転影を見れば、まっすぐに海上を照らす光がよく見えた。

「素晴らしいであります……ふふ…なにやら作り手の背中も自信に満ち溢れたようす……――」

手前には男性二人の後ろ姿。
背筋の伸びた青年の横に並んだ、もうひとつのシルエットに表情が固まる。
窓から入る夜風にランプの火が揺らいだ。

この背中も知っている。

肌身離さず持っている一枚の写真を取りだし、並べた。
幼い自分を肩に乗せた笑顔の獣人。この獣の耳のかたち。ぐわぐわと、部屋が揺れるようだ。これは誰だ。もう少し…もう少し………――

ミ゛ミ゛ミ゛!!!!

「うおおおおお!!!!」

開いた窓から蝉が飛び込ん…ッ!クッ!どうしてセンは咄嗟にこのような雄々しい声が出てしまうのでありましょう!理想はキャアであります!
…ぬう、掴めそうなものがどこかへ飛んでしまいました…なんとも…もどかしくあります…
そのあとは情けなく階段を転げ落ちるようにしておかみに助けを求めに行ったのでありました…

(ショボン顔の黒猫のらくがき)










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