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skit:11

Posted by flour

センラフ4


センと魔法商店街11



◆◇◆



箒に乗ってでかけたセンが馬に揺られて帰ってきたのでおかみはいたく驚き。
ニコニコと保護者を名乗る熊にまた驚き。

夕飯の席でオーリ殿、来月から航海に出てしばらくいないと嬉しげに話すものだからそれは保護者としてどうかとおかみにこってり絞られ。ヒートアップしたおかみは“散々苦労させられた一人目の旦那”の話を始めるやら(そんな話ははじめて聞いた)同情したオーリ殿はつられて涙ぐむやら(女性の苦労話には滅法弱い)
センが食器の片付けをする頃には二人ともすっかり酒が入ってげらげら笑い、肩を組んでなにやら歌いだす始末。


…ああ、おかみ、普段呑まないお人が隊長のペースに合わすのは危険でありま………
まあ、まあ、いいか。きっと大人にはこのような夜が必要なのであります。知らんけど。


手をあげて先に就寝することを知らせると、オーリ殿はグラスを掲げて見せた。あの目はなにも変わらない。
ただ、今のセンは喋れるので。せっかくなので。

「おやすみなさい」と声に出した。

明日はセンが、お弟子さんと早朝の仕込みを手伝いましょう。みんなの朝ごはんも作らねば。それから魔法道具店にも箒を持って謝りに。…忙しくしていれば、日々はあっという間。
あっという間であります。

(大海原へ出る船のらくがき)




――追記

なんと翌朝にオーリ殿は居なかった。
暗いうちから馬を飛ばして港町へ帰ったそうだ。
これには二日酔いのおかみも力なく笑って、――ただセンの肩を叩いた。









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